かんらん舎「ひとこと」の日記

2001年3月から2020年2月までの19年間に行われた130回の展示案内「ひとこと」を毎日更新していきます。

付録 かんらん舎の葉書【4】 1977年10月~11月 早逝の画家達ーⅡ 谷中安規の楽しい世界 展

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展示パンフレットより

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大谷よりの追記

私は谷中安規の詩を小野忠重著『近代日本の版画』より引用した。
小野氏は読み違えているので、ここに安規の自筆(鉛筆)原文を載せておく。

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谷中安規自筆稿本より

 

(7p)

月はまるくまんまろく

星は玩具のくん章で

あゝ日の車さへ

乳色だ

緑々 あさみどり

赤い帆かけ舟、

その中で私は永久の童子たるを

のぞむことは不可能なのだ

やぶれちぎったわが絵本

海は食べてしまった、

私はもう童子ではない、

母の人魚も老ひぼれて

恋人ではない、

なぜわたしがわらん七才の童年で

銀笛をならすことをば

こばむのだ

ざんこくな わにざめよ